ロスト・ジェネレーションを、がんばろう

ロスト・ジェネレーション世代に生まれて - GoTheDistance

同じくロスジェネな自分は、うんうん頷きながら読んでしまった。自分はあまり真剣に就職活動をしなかったので泣くほどでもないけれども、当時の同級生やその周辺に漂っていた停滞感、そしてそこに横たわっていた不条理を思い出さずにはいられなかった。

あきらめるところから、始まった。

自分もまた、就職氷河期だった2001~2002年に新卒で就職活動を経験した。有効求人倍率の数字は、0.5を少し上回るくらいだったと思う。けれども、実際にはそれよりも門戸は狭いように感じた。首都圏から遠く350kmの地方都市で、まともな地元就職の口なんて皆無だった。

バブル崩壊後の長引く平成不況で、自分の父親世代がサクッとリストラされるのを目の当たりにしたり、テロだ、災害だ、大企業の倒産だのっていうニュースと共に、自分は青春時代を過ごした。刷り込まれたのは、「既存の枠組みに入ったら負けだ」ということ。

大企業に入れたからって安定もしないし、既得権益の甘い汁だって吸えそうもない。そもそもフリーター量産型社会で、就職すること自体にどんな未来があるのか不透明。これまでのあり方に、あきらめるのは当然のことだったように思う。結局、自分はベンチャー系中小企業を就職先に選んだが、もし今の自分が当時を判断しても、同じくあきらめると思う。

自己責任ってやつで、弱小ベンチャーに就職したことは、自分にとって好判断だった。もし、ゆるい就職活動環境で、大企業にもぐりこんでいたら、今の自分にたどり着くのに、あと3年はかかったろうし、開花せずに終わった才能もあったと思う。ロストした代わりに得たものも、ある。

とは言え、その自己責任ってやつを全員に求めて成立するかっていうと、それは絶対にない。自己責任でけものみちに行けるほど強い人間なんて、どの世代だってマイナーだと思う。規制緩和でセーフティーネットをぶっ壊しておいて、自己責任と言うのは、「向こうに渡る綱はあるんだから行けば良いのに、命綱はないけどね」っていうのと大差ない。

それでも、もうあきらめているから、どうして欲しいなんてこともないけど。

他の世代からの同情も揶揄も、ロスト・ジェネレーションには要らない。一度、あきらめちゃった人間は、なかなか強いもの。これからの激動の時代にサバイブしていく本質的な力を持っているのは、この世代なんじゃないかと思えるほど。

失ったものは、返ってこない。でも、失ったものを、失うこともない。ロスト・ジェネレーションのみなさん、がんばりましょう。

なんだか急にムキーッてなって書いてしまった。感情的になって書いたところで価値なんてないけど、生あたたかくしてやってください!

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